RW-20
シングル用ユニバーサル20W出力トランス


写真右は裸の状態のRコア出力トランスです、製品は左の角型化粧ケース入りです。

RW-20はRコアの優れた磁気特性とコンピュータ制御巻き上げの精密な巻線構造により広帯域、低歪率、低損失を実現したシングル型アンプ用出力トランスです。

●Rコア出力トランスとは

Rコアトランスは高性能なトランスとして高級HiFi機器等の電源用に用いられております。このトランスに持ちいられるRコアは継ぎ目の無い構造で優れた磁気特性を持っております。
従来、出力トランスに用いられるコアは EIコア、カットコア、トロイダルコアと進化し、出力トランスの性能を高めてきました。Rコアは従来、最も高性能とされるトロイダルコア以上の利点を持ち、出力トランスのさらなる高性能化を可能とします。
本出力トランスは弊社が設計と性能試験を行い、Rコアトランスの開発元 北村機電(株)様の実装設計により開発されました。

シングル用出力トランスでは直流重畳電流によるコアの磁気飽和に対処する為、コアを切断しギャップ(隙間)を設けます。
適切なギャップ(隙間)を設ける事により直流重畳電流の大小や入力信号レベルの大小に係わらず一定のインダクタンス(定インダクタンス性)が得られ、安定した特性、音質の出力トランスとなります。
Rコアは磁気特性が良く、定インダクタンス性も大変優れており、優秀なシングル型出力トランスを完成できました。

●概要

●製品仕様

形式 シングル型
出力容量 20W/50Hz
1次インピーダンス 2.7KΩ、5KΩ、UL端子有り
2次インピーダンス 6Ω
周波数帯域 40Hz〜40KHz -2db、入力4V、5KΩ信号源
1次インダクタンス(H) 最小12H、最大13H (5KΩ DC重畳80mA)
最小7H、最大7.5H (2.7KΩ DC重畳80mA)
最大1次許容DC電流 100mA(5KΩ)、120mA(2.7KΩ)
推奨1次DC電流 60mA以下(5KΩ)、80mA以下(2.7KΩ)
電力損失 (6Ω負荷) 0.33db
1次:2次間耐圧 2KVAC
1次PP間最大電圧 1KVAC
使用Rコア R50 50W型コア
形状 角型ケース入り、タンゴFW-20S、XE-20S型互換取り付け寸法
引き出し形式 リード線
外形寸法、重量 W:83mm, D:78mm, H:107mm, 1.5Kg
価格 10,800円(税、送料別)

●負荷インピーダンス選択、位相選択

出力管への負荷インピーダンス選択と、1次対2次の位相関係は下表の通りです。増幅段が2段の場合は1次と2次が正相の接続を増幅段が3段の場合は1次と2次が逆相の接続を選べます。負荷5KΩの場合は帰還率50%と25%の2種のUL端子を選べます。帰還率が高いほど内部抵抗が低く、低歪み率になりますが、感度と出力は低下します。

接続先 正相 5KΩ 正相2.7KΩ 逆相5KΩ 逆相2.7KΩ
プレート
スクリーングリッド(UL端子) 赤(50%)
緑(25%)
緑(33%) 赤(50%)
青(25%)
青(33%)
電源


●外形及び寸法図

●RW-20使用製作例

●詳細特性

1.周波数・インピーダンス特性

40Hz〜40KHz −2dbの広帯域と暴れのない素直な高域減衰特性が特徴です。インピーダンス特性も周波数特性同様暴れがなく素直な特性をしています。平坦部のインピーダンス値は4.8KΩで仕様の5KΩより若干低い値となっています。

2.周波数特性:信号レベル、信号源インピーダンス別

出力トランスの周波数特性は入力信号の大きさと駆動する信号源のインピーダンスにより変化します。

信号源インピーダンス5KΩ時。

ビーム管や5極管等比較的内部抵抗の高い出力管で駆動した場合の周波数特性に相当します。
50Hz〜40KHz −2dbの広帯域と暴れのない素直な高域減衰特性が特徴です。
PP型のRX-40-5に比較すると、流石に0.4Vの極低い信号レベルでは低域での低下があります。
高域は素直に落ちており負帰還を掛けるのに適した特性をしています。

信号源インピーダンス600Ω時。

3極管等比較的内部抵抗の低い出力管で駆動した場合の周波数特性に相当します。
信号源インピーダンス5KΩ時よりさらに広帯域になり、低域はどの信号レベルでも15Hz -2db、高域は85KHz −2dbまで伸びます。RW-20と300Bや2A3の組み合わせは好結果を得られます。


3.一次インダクタンス特性

シングル型出力トランスの一次インダクタンスは定インダクタンス性を持っています。定インダクタンス性により直流重畳電流や交流入力信号の大小に影響される事なく、安定にスピーカを駆動できます。各条件でのインダクタンスの変化が少ないほど重厚で安定感のある音質が得られます。

RW-20では低域再生限界を欲張らず、良質なコア材によって得られる優秀な定インダクタンス性を重視しています。
RW-20の一次インダクタンスは最小12H、最大13H(5KΩ、直流重畳電流80mA)と大変変化の少ない良好な定インダクタンス特性です。下図は5KΩと2.7KΩのインダクタンス特性ですが、コアの飽和に至るまでは、信号レベル、直流重畳電流の如何に係わらず優秀な定インダクタンス性を示しています。



4.アンプに実装した特性

RW-20を300Bシングルパワーアンプに搭載し特性を測りました。試作品ですのでトランスはケースに格納されておりませんし、他の試験の為に余分なコードも残された状態です。

無帰還時周波数特性

低域は1Wまでは15Hz-3dbまで伸びています。6Wでは30Hz以下が減衰しておりコアの飽和を示しています。最大許容出力は周波数比の2乗に比例しますので、50Hz20WのRW-20は、30Hz7W、25Hz5W、20Hz3Wの許容出力となります。
高域は75KHz -3dbと良好な伸びを見せています。高域の減衰は非常に素直で200KHzに小さなピークが見られるのみです。

無帰還時歪率特性

出力トランス単体ではなく300Bアンプとしての特性です。1KHzと10KHzは低歪み率で良く揃っています。またカーブも大変素直です。100Hzの特性は1KHzに対して若干良くありませんが、20W級の中型シングル出力トランスとしては平均的性能です。

NF3db時周波数特性

3dbの負帰還を掛けた周波数特性です。1Wでは12Hz〜85KHz -3dbと広帯域です。6Wの特性は30Hz以下ではコアの飽和の為に減衰し無帰還時とほぼ同じとなります。高域はどの出力でも良く伸びており、減衰も素直です。

NF3db時歪率特性

3dbの負帰還を掛けた時の歪率特性です。1KHz、10KHzは大変低歪みなアンプとなっています。100Hzの歪率は1KHz、10KHzには及びませんが、シングルアンプとしては十分低い値です。


●RW-20のプッシュプル出力トランスとしての使用

RW-20の1次巻線は赤色引き出し線を中心に完全対象構造ですので定インダクタンス型PP出力トランスとしても使用できます。直流不平衡に強い、メンテナンス不要型プッシュプルアンプの製作に適します。定インダクタンス型PP出力トランスとしての結線と仕様は下図の通りです。


形式 定インダクタンス・プシュプル型
出力容量 20W/40Hz
1次インピーダンス 5KΩ、UL端子(50%)有り
2次インピーダンス 6Ω
周波数帯域 40Hz〜95KHz -2db、入力4V、5KΩ信号源
1次インダクタンス(H) 最小12H、最大13H
1次許容DC電流 180mA(2本分)
1次許容不平衡DC電流 60mA(40mA以内を推奨)
電力損失 (6Ω負荷) 0.33db
1次:2次間耐圧 2KVAC
1次PP間最大電圧 1KVAC
使用Rコア R50 50W型コア
形状 角型ケース入り、タンゴFX-40型互換取り付け寸法
引き出し形式 リード線

1.周波数特性

40Hz〜95KHz −2dbの広帯域と暴れのない素直な高域減衰特性が特徴です。低域特性はシングル接続時と同じでPP専用型のRX-40-5よりは劣ります。高域は95KHz −2dbとシングル接続時より拡大します、これはPP接続では1次の中点(赤引き出し線)が交流的に接地され1.25KΩのトランスの並列駆動と等価になる為です。高域の減衰は大変素直で負帰還を掛けるのに適した特性をしています。

2.その他の特性

インピーダンス、インダクタンス特性はシングル接続時と同じです。シングル接続時特性をご参照下さい。

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