Model5 セレクタ & アッテネータ技術解説

Model 5 セレクタ&アッテネータの技術的な解説を行います。

●Model 5シャーシ内部写真

入力選択、音量調節、バランス調節の為の3個のロータリースイッチと多数の抵抗器は1枚にプリント基板に纏められています。

左から入力選択用、音量調節用、バランス調節用のロータリースイッチとなります。

1.音量調節とバランス調節の方式

Model5では音量、バランスのどの位置でも音楽信号は2個の抵抗器を通過するのみの方式を用いています。
回路の原型は下図のシャント型アッテネータです。

INに加えられた音声信号は抵抗Rとロータリースイッチにより切り換えられる抵抗で分圧されOUTに現れます。
ロータリースイッチ23番端子から1番端子に向かって順に抵抗値が小さくなっていれば、OUTに現れる音声信号も23番端子から1番端子に向けて小さくなり、音量調節を行えます。しかもどの位置でも2個の抵抗しか通りません。
Model5では、さらに上側のRを切り替える事により、バランス調節も可能としました。

左右のバランスは上側Rを大きい抵抗に切り換えて実現します。中央の12番より小さい番号の端子は12番に結ばれていますので、小さい番号側に回しても出力は変わりません(減衰しません)。12番より大きい番号の端子には順に大きな値の抵抗がつながれていて、大きな番号に回すほど出力は小さくなります(減衰します)。
バランス調節の抵抗配置は左右チャンネルで対象になっていて、片chが減衰する時、もう片方のchは減衰しません。
この方式により、どの位置でも2個の抵抗を通るのみで音量調節とバランス調節を行えます。

2.減衰量

音量調節の各接点での通過損失と減衰量は下記の通りです。バランス調節用の抵抗器を通過する為、最大音量位置でも3dbの損失があります。前半の12ステップは2db刻みに、後半は3db刻みに減衰します。

端子番号 通過損失
db
最大音量に
対する減衰量
db
23 3 0
22 5 2
21 7 4
20 9 6
19 11 8
18 13 10
17 15 12
16 17 14
15 19 16
14 21 18
13 23 20
12 25 22
11 28 25
10 31 28
9 34 31
8 37 34
7 40 37
6 43 40
5 47 43
4 50 47
3 53 50
2 56 53
1 無限大 無限大

バランス調節の各接点での中点位置に対する減衰量は下図の通りです。左右chは中点位置(12番端子)で対象となっています。

端子番号 中点音量に
対する減衰量
db
1 0
2 0
3 0
4 0
5 0
6 0
7 0
8 0
9 0
10 0
11 0
12 0
13 2
14 5
15 6
16 9
17 12
18 15
19 20
20 25
21 30
22 35
13 無限大

3.入出力インピーダンス

Model5の入出力インピーダンスは音量調節とバランス調節の位置により変わります。しかし入力インピーダンスは最小でも約10KΩ、出力インピーダンスは最大でも約20KΩで通常の使用には全く問題ありません。

入力インピーダンス バランス調整中点
音量最大位置 約34KΩ
音量中点位置 約11KΩ
音量最小位置 約10KΩ
バランス調整を用い音量を下がるチャンネルは最大で約200KΩまで上昇します。
反対に音量が上がるチャンネルは変化しません。
出力インピーダンス 音量最大位置 約20KΩ
音量中点位置 約1KΩ
音量中点位置から低下するほど出力インピーダンスは下がります。
バランス調整位置による変化は僅かです。

4.全回路図


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